基本ソフトウェアモジュール

基本ソフトウェアモジュール

リアルタイムシステム対応

ETASのRTA-OSEKは、業界トップのOSEK OSカーネルをバンドルしています。当制品には、RTA-OSEKコンポーネントに加えて、リアルタイム解析・仕様記述・実装ツールが含まれています。このRTA-OSEKファミリを使用して、OSEKアプリケーションのタイミング動作をモデリングして解析し、すべてのパフォーマンスのデッドラインが守られているかを、コード生成前の段階でチェックすることができます。設定したデッドライン内にアプリケーションが処理を完了できない場合、当社の解析ツールによって、常にデッドライン内で確実に動作するように修正(計算が変更)されます。

RTA-OSEKを使用することで、実行時の特定のフェーズに関係なく、すべてのパフォーマンスのデッドラインが満たされているかを判断することができます。このユニークなツールは、業界標準のOSEK OS(オペレーティングシステム)と互換性を有し、エンジニアはリアルタイム精度を単に「テスト」(確認)するのではなく、開発ライフサイクルの初期段階でリアルタイムパフォーマンスを制御できるようになります。ライフサイクルの早い段階でタイミングのモデリング(タイミングモデルの生成)と解析を実行することで、コストの増大を招くパフォーマンス問題を迅速かつ容易に、そして低コストで排除できるだけでなく、テスト中にタイミングの問題が噴出するリスクも回避できます。

お客様が開発中のリアルタイムシステムについて、RTA-OSEKは以下のような課題にお応えします。

  • アプリケーションがリアルタイム要件を満たすか?
  • タイミングデッドライン内で、どれだけファンクションを追加できるか?
  • リアルタイムパフォーマンスの問題をいかに解決するか?
  • アプリケーションのタスクの優先度割当を最適化したい。
  • タイミングデッドライン内で、どれだけCPUクロック速度を落としてアプリケーションを実行可能か?
  • アプリケーションのスタック使用量の上限はどの程度か?どうすれば削減可能か?

タイミングに関するアプリケーションの設計の妥当性が証明されれば、リアルタイム開発ツールを用いて組込み可能であり、以下のような特長を持つOSEK OSベースのアプリケーションを迅速かつ容易に開発することができます。

  • コンフィギュレーションとインプリメンテーション間の整合性を維持するために、どのCコードを記述すれば良いかを詳述した、実装要件のチェックリスト
  • 初回インプリメンテーションを効率化するアプリケーションコードテンプレートの自動生成
  • アプリケーションのランタイム挙動を分かりやすく理解できるOSEKアラームのグラフィカルな表示・操作
  • コンパイラのツールチェーン等を呼び出す統合開発環境

コンフィギュレーション情報を用いて、最適化されたOSデータ構造とAPIコールが自動生成され、アプリケーションサイズの最小化や ランタイム時のOSのパフォーマンス向上に貢献します。

RTA-OSEKには、OSEK-OS V2.2 認証を取得したOSEK OS準拠のカーネル、RTA-OSEK コンポーネントが含まれています。当製品は以下の規格に対応しています。

  • OSEK適合クラス全4種 (BCC1, BCC2, ECC1, ECC2)
  • CCCAおよびCCCBのタスク間通信

RTA-OSEKコンポーネントは、市場で利用可能な最小かつ最速のOSEK OSとして独自にベンチマークされています。現在、一般的な20種類のマイクロコントローラ/コンパイラの組み合わせで利用可能です。リアルタイムのモデリングツール、ビルドツール、およびテストツールと互換性があります。