表裏一体の機能
ECUオンボード診断では、OBD/EOBD規格など排気関連システムのオンボード監視に関する法規制に対応するため、優れた診断手法が必要です。一方、サービス工場におけるオフボード診断では、不具合のある部品を正確に、かつ効率的に特定することが重要です。INCAにODX-LINKを追加することで、 INCAは車両診断を検証するための完全なODXベースのソリューションに一変します。
ODX
ODX（Open Diagnostic Data Exchange Format）は、オンボード診断の通信仕様をデータ化するための、XML形式ベースのデータ記述フォーマットです。これにより、自動車メーカーやサプライヤにおいて、自動車の開発から生産、保守サービスに至る長い製品ライフサイクル全般を通じて、データを標準化し維持管理することが可能になります。ODXはASAMによって規定され、国際規格ISO 22901-1として発行されています。自動車メーカーやサプライヤの間では、ODXを導入して内製の診断開発ツール環境に取り入れる動きが広まっています。
INCAによるECU診断とフラッシュプログラミング
車両診断を包括的に行うためには、ECU開発とサービス診断開発の間に密接な連携が求められます。ECUソフトウェア開発と並行して、オフボード診断機能の開発を進めることにより、開発初期の段階で診断機能のテストを行うことが可能になります。
INCAでは、OBD規格やODX規格に準拠したECU診断およびフラッシュプログラミングを行うことができます。INCAはサービステスタのソフトウェア機能とシーケンスを実行できるため、サービステスタのハードウェアインターフェースへのアクセスに制限のある条件下でもサービス診断の検証を行うことができます。