ETASは、AUTOSAR ClassicおよびAUTOSAR Adaptiveソリューションに対応するECUプラットフォームソフトウェアの包括的なポートフォリオを提供しています。ETASのソフトウェアは車載ソフトウェアとして20年以上にわたり、20億台を超える実車のECUに使用された実績があり、生産後の不具合は全く発生していません。
RTAプラットフォームソフトウェアは、すべての主要な規格と幅広いコンピュータアーキテクチャをサポートしています。RTAプラットフォームソフトウェアを構成しているのは、ソフトウェアコンポーネント、構成ツール、および専門家による包括的なオンサイトサポートです。
AUTOSAR ClassicおよびAdaptive向けのETAS製品は相互に補完し合い、1台のビークルコンピュータで使用できます。RTA製品は、ISOLAR製品ファミリを使用して構成および実装しています。ソリューション全体を表すため、このページにはISOLAR製品も掲載しています。
RTA製品ファミリは以下の製品で構成されています。
AUTOSAR Adaptive
ETASは、AUTOSAR Adaptiveに準拠したECUを構築することに特化した製品を提供しています。
RTA-VRTE: ビークルコンピュータ向けのAUTOSARプラットフォームソフトウェアフレームワーク
マイクロプロセッサベースのビークルコンピュータの課題を克服するため、ETASはAUTOSAR準拠のRTA-VRTEを提供しています。このプラットフォームソフトウェアフレームワークには、オペレーティングシステム、 AUTOSAR Adaptiveベースのソフトウェア、ハイパーバイザ、安全性とセキュリティの機能が含まれています。
ISOLAR-VRTE
ETAS RTA-VRTEのアーキテクチャ設計ツールは、AUTOSAR Adaptiveアプリケーション、サービスインスタンス、実行マニフェストとマシンマニフェストの構成をサポートし、Adaptiveアプリケーションを通信ネットワークに接続できるようにします。ISOLAR-VRTEは、AUTOSAR規格のRTA-VRTEマニフェストの処理と、プロキシ/スケルトン通信インフラストラクチャの作成もサポートしています。
サイバーセキュリティソリューション
ETASは、ビークルコンピュータ、車両、フリートを包括的に保護する自動車サイバーセキュリティソリューションの包括的なポートフォリオを提供しています。
AUTOSAR Classic
ETAS RTA-CAR(Classic AUTOSAR)は、ECUソフトウェアを開発するための基本的なソフトウェアモジュールとツールを備えています。
RTA-BSW: AUTOSARベーシックソフトウェア
RTA-BSWは、AUTOSARベーシックソフトウェアモジュールを提供します。これらのモジュールをRTA-OSおよびRTA-RTEと統合すれば、ECUアプリケーション開発用の完全なAUTOSARプラットフォームソフトウェアを構築できます。RTA-BSWはISO 26262のASIL-Dに対応する開発プロセスに従って開発されているので、安全性能を最も要求される(=セーフティクリティカルな)アプリケーションにも使用できます。
RTA-FBL: AUTOSAR準拠のフラッシュブートローダ
ETAS Flash Bootloader RTA-FBLではグラフィカルユーザーインターフェースを提供しており、専門知識を必要とせず容易かつ迅速にフラッシュブートローダを設定できるようにしています。これにより、組み立てラインからサービスステーションでの更新に至るまで、ECUの再プログラミングを可能にします。AUTOSAR-R4.x 準拠のRTA-FBLの柔軟なアーキテクチャは幅広いターゲットをサポートし、OEM固有の各種要件に適合させることができます。
RTA-LWHVR: Lightweight Hypervisor
ETASのRTA-LWHVR(Lightweight Hypervisor)は、ECUを個々のパーティション、いわゆる仮想マシン(VM)に分割します。軽量で高速にアクセスできるETAS RTA-LWHVRは、車載ECUに搭載することを目的に開発されました。特に仮想化ハードウェアを含まない車載マイクロコントローラに最適です。
RTA-OS: リアルタイムオペレーティングシステム(OS)
RTAOSオペレーティングシステムは、自動車産業部門の多くのプロジェクトで継続的に使用されています。
RTA-OSの特長は、ランタイムオーバーヘッドが極めて小さいこと、および広範なコンフィギュレーションオプションが用意されていることです。
RTA-OSは以下の領域で使用されています。
- ボディエレクトロニクス
- シャーシコントロール
- 運転支援システム
- ハイブリッドカーおよび電気自動車
- パワートレイン
- 安全装置
- トランスミッション
RTA-OSはAUTOSAR R4.0、R4.1、R4.2、R4.3の規格およびOSEK/VDX OS V2.2.3をサポートしていて、MISRA Cに準拠しています。20年以上の開発実績を誇り、ISO 26262認証によって最高の安全要件(ASIL-D)を持つ機能にも使用できます。
RTA-RTE: AUTOSARランタイム環境ジェネレータ
RTA-RTEコンポーネントは、幅広い種類のECUプラットフォームやコンフィギュレーション環境とともに使用でき、コンパイラにもターゲットにも依存しないAUTOSAR準拠のランタイム環境を生成します。RTA-RTEは 、AUTOSAR R4.0の仕様を包括的にサポートしており、計測およびアプリケーションを対象としたRTAの機能も含まれます。また、RTA-RTEはボディエレクトロニクス、車両モニタリング、ハイブリッドカーや電気自動車、および運転支援システムにも使用されています。
RTA-SUM: 標準化されたユーティリティモジュール
プラットフォームプロジェクトには通常、プラットフォーム間で共通の動作を保証する標準ユーティリティを提供するモジュールが組み込まれています。ETASでは、OEMごとにこれらのユーティリティを提供することができます。たとえば、ETASはすべてのモジュールをETAS AUTOSARポートフォリオの一部としてGeneral Motors (GM) Global-Bプラットフォームに提供しています。
ISOLAR
CycurHSM
ソフトウェアデファインドビークル向けセキュリティソフトウェアスタックとして市場をリードするESCRYPT CycurHSMは、ハードウェアセキュリティモジュール(HSM)を実装したECU内において、すべての中央セキュリティ機能を実行します。これにより、システムの安全な起動、操作、通信、およびソフトウェアスタックの更新を保証します。ソフトウェアスタックは事前設定されており、ECUシステム環境内でシームレスに統合されます。
CycurHSMは、すべての主要メーカーのターゲットシステムと世界中の大手OEMの実例をサポートすることで、セキュリティ、テクノロジー、およびサービス面において常に最先端の技術を誇っています。数億台の実車に展開された実績を誇るCycurHSMは、車載セキュリティ機能の主要な製品として継続的に強化され、セーフティクリティカルな車載システムおよび最新のE/Eアーキテクチャを保護しています。