RTA-OSは、自動車産業界で長年にわたって定評を得ているリアルタイムOSRTA-OSEKによって得られた経験に基づいて構築されています。RTA-OSはシングルコアおよびマルチコアのマイクロコントローラの使用をサポートしていて、AUTOSARのあらゆる機能を極めて小さいランタイムオーバーヘッドで実装できます。また、ISO 26262のASIL-D認証を取得しているので、厳しい安全要件が課されている機能の開発にも使用できます。
RTA-OSをRTA-RTE(AUTOSARランタイム環境ジェネレータ)およびRTA-BSW(AUTOSARベーシックソフトウェア)と組み合わせれば、AUTOSAR対応のランタイムプラットフォームを構築できます。また、このOSは非AUTOSAR環境でも同様に快適に使用できます。
RTA-OSと一緒にWindows PCポートも提供されるので、ターゲットハードウェアを使用できないときでもPC上の仮想環境でアプリケーションソフトウェアを開発することができます。
特長
- 業界内最小のプロセッサオーバーヘッドとメモリオーバーヘッド
- ISO 26262(ASIL-D)認証を取得したオペレーティングシステム
- 個々のアプリケーションに適合した正確なコンフィギュレーションを実現する最適化されたデータ構造を自動で生成
- シングルコアやマルチコアの各種のマイクロコントローラをサポート
- MS Windows上の仮想開発環境を含有
- 独自のシングルスタック実装方式(特許取得済み)により、アプリケーションが必要とするスタック領域を約50~80%低減
- 時間応答挙動およびメモリ保護をコントロールするために、AUTOSARのすべてのコンフィギュレーションレベルをサポート
- 操作が簡単なGUIを搭載
- OIL2XML変換ツールを使用し、OSEK OSから容易に移行可能
- AUTOSAROS用に生成されるコードはRTA-OSEK用コードに比較すると多機能にもかかわらずサイズが小さくかつ高速
- 一般的な規格を実装
サポートしている規格
- AUTOSAR R4.3、R4.2、R4.1、R4.0およびR3.x(マルチコアプロセッサおよびメモリ保護用のOS諸機能を含む)
- OSEK/VDX OSに準拠したクラス
- MISRA-C:2004
* OSEK(ドイツ語名“Offene Systeme und deren Schnittstellen für die Elektronik in Kraftfahrzeugen”または英語名"Open Systems and their Interfaces for Electronics in Motor Vehicles"の略)はAUTOSARの前身規格です。