04/19/2024

ETAS、新しいサイバーセキュリティ拠点をボーフム市に開設

2024年4月19日、ETASの新しい拠点が、ボーフム市(ドイツ)のMARK 51°7イノベーション地区に正式に開設されました。この新しい拠点は、ソフトウェアデファインドビークル(SDV)向けのサイバーセキュリティソリューションに特化した施設です。

建設期間は3年弱で、8,200平方メートルの敷地内に、フロア面積10,000平方メートル以上のオフィスが完成しました。4階分のオフィスフロアが完備され、各フロアには最大125人分の従業員用オフィススペースが確保されています。建物には太陽光発電システムが設置されており、当社の二酸化炭素排出量の削減に大きく貢献しています。2024年1月、ETASの120人のサイバーセキュリティエキスパートが、ボッシュ・グループの該当部署の従業員とともに新しいオフィスでの業務を開始しました。

「この新しい施設は、ボーフム市への明確なコミットメント(信頼と関係強化の意欲)を表すものです」と、ETAS取締役会メンバーのNicolet Eglsederは述べています。「革新力とパイオニア精神で知られるボーフム市は、ソフトウェアデファインドビークル向けのサイバーセキュリティソリューションの開発を主導するETASにとって理想的な環境です」 

ETASとボーフム市の密接な関係は、2012年に当社がボーフム市に本拠を置くESCRYPT GmbHを買収したことに始まります。この会社は、ドイツを代表する総合研究大学の一つであるルール大学ボーフムのホルストゲルツITセキュリティ研究所からスピンオフした企業で、組み込みシステム向けセキュリティソリューションのリーディングプロバイダでした。ESCRYPT GmbHは2022年にETASに完全に統合され、拡大かつ強化されたポートフォリオを強力なブランド力のもとで提供できるようになりました。

「ボーフム市は進歩を象徴する都市であり、ITセキュリティ開発の中心地として活気にあふれています」と、ボーフム市に新設されたETAS拠点のサイトマネージャであるChristopher Pohlは語ります。「ルール大学ボーフム、ホルストゲルツITセキュリティ研究所、そして地域のスタートアップコミュニティとのシナジー(相乗効果)によって、最先端のITセキュリティソリューションの開発に理想的なエコシステムが実現されています」

ETAS取締役会と施設の管理部門が主催した開設記念式典でのスピーチで、Thomas Eiskirchボーフム市長は、同市が技術革新に注力してきたことを強調し、ETASが加わることによる地域のサイバーセキュリティクラスタの拡大を歓迎しました。「ETASという自動車向けサイバーセキュリティ分野のパイオニアがボーフム市に拠点を設けたことは大きな喜びです。ETASとの密接なつながりはRUBのスピンオフであるESCRYPTに始まり、当市のMARK 51°7テクノロジーパークへのETASの拠点開設に至る今回の成功事例は、サイバーセキュリティの中心地としてのボーフム市の地位をさらに強化するだけでなく、未来を見据えた雇用の創出にもつながるものです」とEiskirch市長は述べています。

ETASの新しい施設は、ドイツの自動車メーカー「オペル」の旧工場敷地内に位置しています。周辺には学際的な研究機関も多く、技術移転のさらなる進展を視野に入れた学界パートナーとのコラボレーションの促進も期待され、開発環境にとって理想的な条件が整っています。

左から:公式開設式典でテープカットを行うThomas Eiskirch氏(ボーフム市長)、Christopher Pohl(ETASボーフムサイトマネージャ)、Nicolet Eglseder(ETAS取締役会メンバー)
2024年4月19日、ボーフム市に新設されたETASサイバーセキュリティ本部の開設記念式典が開催されました。式典は、科学界、業界、政界からの多数のゲストと、ETASの長年の仲間たちを招いて行われました。