ETASとDeutsche Telekom、車両フリート向けサイバーセキュリティのモニタリング分野で協力

ボーフム、2022年11月29日 － ETAS GmbHとそのセキュリティブランドであるESCRYPTは、Deutsche Telekom Security GmbHとの間に、車両フリートをサイバー攻撃から保護するシステムに関する業務提携契約を締結しました。両社は、車両セキュリティオペレーションセンター（VSOC: Vehicle Security Operations Center）によるサイバー攻撃のオンボード検知やフリート全体のサイバーセキュリティのモニタリングを含む、包括的な統合ソリューションを提供する予定です。これにより、自動車メーカーは国連規則（UN R155）が定める、フリートに関連したサイバーセキュリティ上のリスクの監視と管理を継続的に行うことが可能になります。

UN R155や各国の規制に対応して、サイバー攻撃に対する適切な防護策を講じなければ、車両型式認証を受けられません。自動車メーカー（OEM）は特に、車両フリートのライフサイクルを通して、車をサイバー攻撃から常に確実に保護するための対策を求められることになります。車両セキュリティオペレーションセンター（VSOC）は、そのような仕組みを提供します。車のオンボードセンサーがサイバーセキュリティに関わるおそれのあるインシデントを検出すると、VSOCはその情報を、OEMのバックエンドやフリート管理のデータと合わせて集約し、解析します。もし個々の車両へのサイバー攻撃が発生すれば、効果的な防御プロセスを発動し、それをフリート全体に適用することができます。

「OEMは継続的に車のサイバーセキュリティ対策を更新し、巧妙化するフリート規模のサイバー攻撃を阻止しなくてはなりません」と、ETASのHead of Solution Field Cybersecurity（ESCRYPT）を務めるDr. Christopher Pohlは述べています。「Deutsche Telekomとのパートナーシップはそのすべてを当社のお客様のために実現します。」

OEMやフリートオペレーターがサイバーセキュリティのモニタリングを、確立された技術プラットフォームと有能なスペシャリストチームを有するサービスプロバイダーに委託することは、理にかなっています。VSOCプロバイダーは比較的手頃な費用で、ベストプラクティスを用いて、脅威インテリジェンスのデータのOEM間における共有を可能にします。

ETASとDeutsche Telekom Securityはこのパートナーシップにより、自動車分野に特化したVSOCサービスを提供するために協力します。ETASはESCRYPTブランドを通じ、15年以上にわたって、車載セキュリティソリューションのリーディングプロバイダーであり続けています。Deutsche Telekom Securityが運営するサイバーディフェンス&セキュリティオペレーションセンター（Cyber Defense & Security Operation Center）では、全世界で250名を超えるサイバーセキュリティのスペシャリストが365日・24時間体制で、様々な業種の70を超える企業にサポートを提供しています。

Deutsche Telekom Securityで車載セキュリティ部門のHead of Solution Salesを務めるRene Sterzenbach氏は、次のように語っています。「この戦略的パートナーシップは、コネクテッドカー向けの完全な防護策の提供を可能にするものです。自動車メーカーとフリートオペレーターは投資リスクを負うことなく、フリートに関連したサイバーセキュリティ上のリスクを継続的かつ有効に管理できるようになります。」