ETASとInfineonのコラボレーション

• クラス最高のソリューションでソフトウェアデファインドビークルを保護
• セキュリティレベル、パフォーマンス、機能性の最適化
• パフォーマンスのボトルネックを解消し、ポスト量子暗号をサポート

ドイツ・シュトゥットガルト／ミュンヘン、2024年4月29日： 自動車業界でソフトウェアデファインドビークル（SDV）と新しいE/Eアーキテクチャへの移行が進むにつれて、高パフォーマンスのハードウェアと堅牢なサイバーセキュリティソリューションに対する需要が高まっています。こうした需要に応えるため、車載ソフトウェアプロバイダのETASは、EInfineon Technologies AG（FSE：IFX / OTCQX：IFNNY）とのコラボレーションを通じて、SCRYPT CycurHSM 3.x自動車セキュリティソフトウェアスタックとAURIX™ TC4Xサイバーセキュリティリアルタイムモジュール（CSRM）の統合を行いました。ETASとInfineonは、この次世代ソリューションバンドルを通じて、セキュリティレベル、パフォーマンス、機能性の最適化を目指しています。

「当社のAURIX製品の強みの1つは、パートナー企業が提供するソフトウェアソリューションとの深いレベルでの統合にあります」と、Infineon Technologiesのソフトウェア／パートナーシップ／エコシステム管理担当シニアディレクターのThomas Schneid氏は述べています。「このたび、ETASとのパートナーシップをさらに強化して、ソフトウェアデファインドビークルの開発の進歩につなげられるのは大きな喜びです」

「長年にわたって大きな成果を挙げてきたInfineonとのコラボレーションの歴史に、新たな一章を共に記すことができ、大変嬉しく思います」と、ETASのオンボードセキュリティ担当プロダクトマネージャであるRohan Panditは述べています。「最新バージョンのESCRYPT CycurHSMをAURIXマイクロコントローラファミリーと統合することで、セキュリティや安全性の強化が図られると同時に、ソフトウェアデファインドビークルの複雑さが増すパフォーマンス要件を満たすことができます」

AURIX TC4xファミリーは、最新のISO/SAE 21434サイバーセキュリティ規格に準拠しています。このセキュリティ方式は、パフォーマンスのボトルネックを解消し、ポスト量子暗号をサポートします。このコントローラファミリーには、専用メモリを備えたサイバーセキュリティリアルタイムモジュール（CSRM）とサイバーセキュリティサテライト（CSS）が含まれています。

CSSは、並列に実行可能な暗号化サービス用のアクセラレータを提供し、ESCRYPT CycurHSM 3.xとの組み合わせでスループットを大幅に改善できます。さらに、このソリューションは、複数の仮想インスタンスからなる構成をサポートするので、いくつかのアプリケーションを並列に実行できます。ESCRYPT CycurHSM 3.xは、この機能を利用して、柔軟な起動シーケンスと、各仮想インスタンスで独立した動的アップデートを実現しています。アクセス制御に関するきめ細かい設定が可能で、各仮想インスタンスに個別のASILレベルを割り当てられるので、さまざまなセキュリティアプリケーションを実現できます。

新しいInfineon TC4Xシリーズの最初のデバイスは、すでにESCRYPT CycurHSM 3.xによってセキュリティ保護されています。CSRMとCSSのハードウェア互換性により、市場の要求やデバイスの入手可能性に応じて、ESCRYPT CycurHSM 3.xをTC4Xファミリーの他の派生製品にスムーズにポーティングできます。