ETASとInfineon、AURIXマイクロコントローラに実装するESCRYPT CycurHSMがNISTのCAVP認証を取得

• 暗号アルゴリズムの実装品質を検証し、適正な動作を保証
• 要件の厳しい車載アプリケーションに最適

ドイツ、シュトゥットガルトおよびミュンヘン、2023年11月20日 – ソフトウェアデファインドビークル（SDV）向けソリューションのリーディングプロバイダーであるETAS GmbHとInfineon Technologies社（FSE：IFX／OTCQX：IFNNY）は、このたび暗号アルゴリズムスイートの認証を取得しました。この認証は米国立標準技術研究所（NIST）のCryptographic Algorithm Verification Program（CAVP）により検証され、当該スイートのESCRYPT CycurHSMにおける使用を認めたものです。自動車用組み込みセキュリティソフトウェアスタックのCycurHSMは、Infineonの第2世代AURIX™ TC3xxハードウェアセキュリティモジュール（HSM）に実装されています。

CAVPテストプロトコルは国際的に認知された事実上の業界標準であり、米国の暗号標準およびガイドラインの策定を担う連邦政府機関NISTの規定に準じて暗号アルゴリズムの品質を検証し、適正な動作を保証するために用いられています。このCAVP認証取得に加え、実装した暗号スイートには独自の検証を実施して、米国連邦政府の暗号ソフトウェア標準である連邦情報処理規格（FIPS）の認証に必要な要件を満たしていることも確認済みです。

「このCAVP認証取得により、ETASとInfineonはお客様にクラス最高のセキュリティソリューションを提供できることが、あらためて立証されました」と、ETASのOnboard Security Operational UnitのConcept and Delivery Leadを務めるMark Elkinsは述べています。「CAVP認証があれば、世界中のOEMにとって追加のアルゴリズム検証の負担が軽くなり、車両には最先端のセキュリティ製品だけが搭載されるようになります。」

「CAVP認証を取得したことで、これまで以上にInfineonのMCU製品と、当社のパートナーエコシステム内で開発されるソフトウェアソリューションを、お客様に信頼していただくことができます」と、Infineon Technologies、Software, Partnership & Ecosystem ManagementのSenior Director、Thomas Schneidは語っています。「AURIXには豊富なラインアップが揃っています。絶えず進化する市場において、これこそが厳しい要件に応える最高の車載アプリケーションであるとアピールできるのは、ETASのようなソリューションプロバイダとのパートナーシップのおかげです。」

自動車用組み込みセキュリティソフトウェアスタックのESCRYPT CycurHSMは、セキュリティのためのトラストアンカーを、ハードウェアセキュリティモジュールを用いて車両のマイクロコントローラ（MCU）に実装します。複雑なOEMのセキュリティ要件を満たしやすくし、ドメインコントローラを含むあらゆる車載エレクトロニクス制御ユニット（ECU）に搭載できます。ESCRYPT CycurHSMはすべてのAUTOSARスタックやブートローダにスムーズに統合可能で、非AUTOSARシステムにも有効です。

Infineonの第2世代AURIX TC3xx HSMは、AURIX TC3xx MCUファミリーの全バリアント向けに用意されているため、ESCRYPT CycurHSMのCAVP検証はAURIX TC3xxファミリー全体に適用されます。したがって、AURIX TC3xx HSMはCAVP検証済み暗号アルゴリズムの実装に完全対応しています。

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