2019/2020号

ETASとNational Instrumentsが合弁会社を設立

National Instrumentsのソフトウェア定義型プラットフォームとETASのグローバルなテスト・評価ソリューションを結ぶパートナーシップ

ETASとNational Instrumentsはこのたび、Hardware-in-the-Loop(HIL)システムの設計・構築・サービスを共同で行うための協定に署名しました。両社は自動車業界において何十年もの実績を持ち、ECUやセンサなどの車載エレクトロニクス用ソフトウェアのテストと評価のプロセスを最適化することにより現在と将来の顧客の要求を満たすことができる、という共通の強みを持っています。

ETASおよびNational Instrumentsの経営陣と、ETAS NI Systems業務執行取締役のLeandro Fonseca(後列左から二人目)、 NI Systems技術部長のHans-Peter Dürr(後列右から二人目)

このたびの協定は、この二つの革新的企業の間に親密なパートナーシップを築き上げるものです。 両社は、National Instruments(NI)が提供するソフトウェア定義型プラットフォームと包括的I/O機能にETASが持つHiLソリューションの開発・実装の経験をプラスすることで、新たなテスト機能を実現しようとしています。電動化と先進運転支援システム(ADAS)をめぐり急速な進化を遂げている自動車産業界において、ユーザーのニーズにお応えすることがこのパートナーシップの目標です。

合弁会社はETASとNIが50%ずつ所有し、ドイツのシュトゥットガルトを拠点とします。新会社は2020年1月1日から本格的に始動します。当初は50名の従業員を雇用し、迅速に規模を拡大していく予定です。

ETAS GmbH取締役会の会長、Friedhelm Pickhardは次のように語っています。「ECUやセンサなど、車載エレクトロニクス用ソフトウェアのテストと評価のプロセスを改善するという課題に向けての、一つの中間目標が、ETAS NI Systemsの設立によって達成されました。NIの機器ポートフォリオ、強力なブランド力、高い製品品質、そして社風は当社のそれらと互いに補い合うものであり、NIは非常に頼もしいパートナーです」。

また、NIの代表取締役兼最高執行責任者(COO)のEric Starkloffは、こう述べています。「ETASとNIのチーム能力とドメインについての専門知識、そしてグローバルな企業展開は、自動車業界のより幅広い層の顧客をつかみ、開発における課題の解決をお手伝いする、またとないチャンスを生み出すことでしょう。 パートナーシップの始動に向けての準備はとても順調に進んでいて、一同、お客様のニーズにお応えする日を待ち望んでいます」。

この合弁会社が提供するシステムがお届けする効率化されたソリューションは、ユーザーの設計サイクルを加速してテスト時間を短縮し、迅速な市場投入を可能にします。

執筆者

Anja Krahl ブランド管理・広報・デジタルコミュニケーショングループマネージャ、兼ETASスポークスパーソン

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