V7.1 Service Pack 5の機能

機能一覧

  • サービスパックインストーラが多言語をサポート
  • バイナリーフォーマットで表示される計測値の読みやすさを向上
  • MDFファイルのデータ圧縮および標準インデキシング
  • CAN FDをサポート
  • XCP V1.2 on CAN FDおよびXCP V1.2 on Ethernet
  • XCP – トランスポートパラメータをオーバーライド
  • S19ファイルのS6レコード型をサポート
  • ES581.4 USB CANバスインターフェースをサポート
  • 改良されたMATLAB®インターフェース
  • 改良されたSimulink® integrationパッケージ

サービスパックインストーラが多言語をサポート

INCAサービスパックインストーラは、INCAのサービスパックとアドオンを1つのインスタレーションにまとめたものです。すでにインストールされているアドオンを示し、更新が必要なINCAおよびアドオンのバージョンを知らせます。INCAとアドオンをワンクリックでインストールできるので、整合性を保証できます。このサービスパックインストーラは英語に加えて、ドイツ語、フランス語、日本語、韓国語もサポートするようになり、より多くの皆様に簡単にご利用いただけるようになりました。

バイナリーフォーマットで表示される計測値の読みやすさを向上
バイナリーフォーマットで表示される計測値を読みやすくするために、スカラテーブルエディタではニブル間に空白が表示されるようになりました。

MDFファイルのデータ圧縮および標準インデキシング

計測を長時間にわたって実行すると、計測ファイルが非常に大きくなってしまう場合があります。そこで、サイズを小さくするために、MDF V4.1ファイルはASAM MDF規格に基づく圧縮モードで保存されるようになりました。これにより、サイズを最大60%も縮小できます(縮小率は計測の種類によって異なります)。サイズが縮小されても、保存されるサンプルのデータ品質や数は変わりません。
このフォーマットは、MDFファイルの読取りを高速化するインデキシングメカニズムをサポートしています。ETAS MDA用に最適化されているETAS独自のインデキシングに加え、規格に準拠したインデキシングもサポートされるようになりました。

CAN FDをサポート

Service Pack 5をインストールすると、INCAはXCP on CAN FD、UDS on CAN FD、およびCAN FD用のバスモニタリングをサポートするようになります。CAN FDを使用するためには、ECU/バスインターフェースモジュールES523(2014年末までに発売予定)が必要です。

XCP V1.2 on CAN FDおよびXCP V1.2 on Ethernet

最新バージョンのXCPプロトコルがCAN FDおよびEthernetでサポートされるようになり、バスやCPUの負荷、およびメモリ消費の限界を計算できるようになりました。

XCP – トランスポートパラメータをオーバーライド

XCP通信パラメータはASAP2ファイルのAMLで定義されます。まず、さまざまなECUトランスポート層に適用される一般パラメータを定義してから、必要に応じてオーバーライド機能を使用して特定のパラメータの定義を変更できるようになりました。つまり、1つのASAP2ファイルで、1つのトランスポート層について複数の通信バリアントを定義できるようになりました。

S19ファイルのS6レコード型をサポート

フラッシュ書込みでは、S19ファイルのS5レコート型(2バイト)に加えてS6レコード型(3バイト)もサポートするようになり、より大きなブロックサイズで書込みを行えるようになりました。

ES581.4 USB CANバスインターフェースをサポート

ES581.3の後継モジュールであるES581.4はポケットサイズのCANハードウェアです。INCA PCのUSBポートに接続してUSB経由で使用できます。

改良されたMATLAB®インターフェース

INCAのINCA-MIPアドオンはINCAとMATLAB®間のインターフェースを提供します。このインターフェースにより、MATLAB® スクリプト内から計測・適合タスクを実行することができます。このたび「IncaClose」コマンドにパラメータが追加され、そのパラメータによりINCAへの接続およびINCAそのものを閉じるのか、それとも接続だけを閉じてINCAは開いたままにするのかを指定できるようになりました。これにより、以降のINCAへの再接続をはるかに高速で行えるようになりました。

改良されたSimulink®統合パッケージ

INCA-SIPアドオンを使用すると、PC上でECUとして実行されているSimulink®モデルの計測・適合をINCAで行うことができます。INCA-SIPはSimulink® 2014aの32ビットバージョンおよび64ビットバージョンをサポートするようになりました。さらに、Mathworksの新しい「*.slx」モデルフォーマットもサポートするようになりました。