INCA V7.1 Service Pack(サービスパック)8

機能一覧

  • ODX V2.2をサポート
  • LIN V2.2およびSAE-J2602をサポート
  • CAN-FD - フラッシュ書込み時のCANメッセージ送信に任意のCAN-IDを使用可能
  • 新しいASAP3サービスにより、クライアントはツールセットアップ情報の読取りが可能
  • EE - EEのアクティブラベルの表示が向上
  • J1939モニタリング - 250kBaudおよび500kBaudをサポート
  • INCAでGNSS計測装置をサポート

ODX V2.2をサポート

ASAM MCD-2D/ODX V2.2.0 [ISO/DIS 22901-1]をサポート

  • INCAが新たに.pdx、.odx、.xprjフォーマットのODX V2.2ディスクリプションファイルをサポート
  • KWP2000-on-CAN/K-LineおよびUDS-on-CANデバイスのHW初期化について、ODX V2.0.1/V2.2規格に従ってODX COMPARAMをサポート

ODX V2.0.1との互換性が保証されているので、INCAデータベース内のODX 2.0.1プロジェクトを使用することも、ODX 2.0.1プロジェクトをINCAにインポートしてODX-LINK/FLASHとともに使用することも可能です。

LIN V2.2およびSAE-J2602をサポート

INCAがLINモニタリングのためのLIN V2.2およびSAE-J2602 LDFファイルを新たにサポート

  • LIN V2.2/V2.2Aに準拠したLDFファイルをインポートして使用
  • SAE-J2602に準拠したLDFファイルをインポートして使用
  • INCAでLIN V2.2/V2.2A/SAE-J2602 LDFプロジェクトを使用してLINモニタリングを実施

CAN-FD - フラッシュ書込み時のCAN メッセージ送信に任意のCAN-IDを使用可能

CANメッセージ送信用のProFコマンドを使用してCAN-FDメッセージを送信できるようになりました。つまり、MAX_DLCが64バイトになりました。

  1. CAN_SEND_MESSAGE (canId, canFrame)
    • CAN/CAN-FDフレーム(最大64バイト)を所定のCAN IDで送信します。
    • すべてのCAN-ID(11ビット、29ビット、フィジカルおよびファンクショナル)をサポートしています。
  2. CAN_SEND_CYCLIC_MESSAGE_START (stopID, cycleTime, canId, canFrame)
    • 設定したCAN/CAN-FDメッセージを所定のCAN-ID、所定のサイクルタイムでサイクリックに送信するスレッドを開始します。
    • たとえば、サイクリックなTesterPresentコマンドを他のECUに送信するために使用できます
  3. CAN_SEND_CYCLIC_MESSAGE_STOP (stopId)
    • 所定のIdのサイクリック送信スレッドを停止します。

典型的なユースケース: ある特定のCANメッセージを他のECUに(一度、または必要な場合にはサイクリックに)送信することにより、車両CANバスのメッセージ転送を非アクティブにします(つまり、通常のメッセージ転送を無効化します)。

新しいASAP3サービスにより、クライアントはツールセットアップ情報の読取りが可能

テストに使用したセットアップについて記録しておくことは、後の分析のために非常に重要です。
INCAが提供する新しいASAP3サービスにより、INCAのツールのセットアップ情報を読み取ることができます

EE - EEのアクティブラベルの表示が向上

実験の表示はいっそうコントラストの効いたものになりました。非アクティブなウィジェットの色が変更され、背景色と同じになりました。非アクティブな表示ウィンドウのコントロールフィールドは表示されなくなり、そのスペースにはウィジェット名が表示されるようになりました。アクティブなウィジェットはカラーフレーム付きで表示されます。

J1939モニタリング- 250kBaudおよび500kBaudをサポート

INCAのSP8は、J1939規格に準拠する250kBaudおよび500kBaudのJ1939モニタリング通信をサポートしています。デフォルトではINCAは500kBaudを使用しますが、ユーザーはHWCで、通常の方法でこれを250kBaudに変更することができます

INCAでGNSS計測装置をサポート

INCAは、たとえばGALILEOやGLONASSなど、高精度で座標を求めることのできる最新のグローバルナビゲーションシステム(GNSS)をサポートするようになりました。
INCAは、新しいGALILEO、GLONASS、および未来のGNSS機器も対象にするように拡張されたNMEA 0183 V4.1規格をサポートしています