機能一覧
- 主要変数リスト
- レコーダコンフィギュレーションの改善
- マルチラスタ – 一部のラスタがデータを送信していなくても計測値を更新
- ETASハードウェアのIPアドレスの競合を解消
- FlexRayデータをAUTOSAR R4.1/R4.2ディスクリプションファイルからインポート
- VN7610ハードウェアのサポート
主要変数リスト
数千もの信号を扱う大規模なプロジェクトの場合、重要なすべての信号をあらゆる実験で確実に記録するのは至難の業です。INCAには、関連するこれらの信号を1カ所に明記できるようにするための主要変数リストが含まれています。このリストには実験で記録される信号が定義され、リスト内の各信号にはシーケンスに応じた優先順位が付けられます。
各INCAプロジェクトに1つまたは複数の主要変数リストを持たせることができます。プロジェクトが実験に割り当てられると、主要信号は自動的にデフォルトラスタに登録されます。
レコーダコンフィギュレーションの改善トリガのオン/オフ設定が分割され、ユーザーはトリガのオン/オフにより実行される計測 にさまざまな記録時間を設定できるようになりました。また、トリガ設定のエクスポート/インポートが可能になり、複数の実験でトリガ設定を共有できるようになりました。
マルチラスタ – 一部のラスタがデータを送信していなくても計測値を更新
たとえば、エンジンが停止しているときには速度同期ラスタは信号を送信しませんが、INCAは一部のラスタがデータを送信していない場合でも計測値を更新します。
ETASハードウェアのIPアドレスの競合を解消
ユーザーはマウスで1回クリックするだけで、ETASハードウェアのIPアドレスの競合を解消できるようになります。ユーザーは、同じIPアドレスが割り当てられたETASデバイスのIPアドレスを割り当て直す、つまり設定し直すことができます。INCAはIPアドレスの競合を自動で検出し、デバイスのIPアドレスを割り当て直すようにユーザーに求めます。
FlexRayデータをAUTOSAR R4.1/R4.2ディスクリプションファイルからインポート
INCAは、AUTOSARに準拠するバスディスクリプションファイルをFlexRayモニタリング用にサポートしました。INCAはすべてのFlexRayクラスタとCANクラスタをそれぞれのAUTOSARディスクリプションファイルからインポートします。接続されているFlexRayハードウェアやCANハードウェアの設定は、これらのクラスタディスクリプションを使用して行われます。
VN7610ハードウェアのサポート
VN7610はVector Informatik社が提供するUSB用FlexRay/CAN/CAN FDインターフェースハードウェアです。INCA V7.2 SP2はこのデバイスの以下のインターフェースをサポートしています。
- 1 x FlexRay(チャンネルAおよびB)(1082capトランシーバ使用)
- 1 x CAN High-Speed / CAN-FD(1051capトランシーバ使用)
INCAはFlexRay/CAN Yケーブルを使用することにより、VN7610のCAN/CAN FDインターフェースとFlexRayインターフェースを同時にサポートすることができます。また、VN7610デバイスのCAN FD機能もサポートしています。