詳細

シリアルインターフェースを使用すると、データアクセスとデータ転送の両方の処理でECUプログラムに負担がかかってしまうのに対し、ETKFETKXETKのインターフェースでは、ECU側には処理のオーバーヘッドがほとんどかかりません。たとえば、エンジンECUの場合、エンジンが高速で回転して処理能力に大きな負担をかけるような状況でも、ECUオーバーヘッドに影響を与えることなく、膨大な計測値を容易に収集することができます。

ETK、FETK、XETKを搭載した開発用ECUは、その構造上、シリアルインターフェースを追加しなくても開発ツールに接続することができます。ETK、FETK、XETKは機能的にも物理的にも独立した形でECUに追加されるので、開発用ECUとそれに対応する量産ECUの挙動を直接比較するのも容易です。ETK、FETK、またはXETKを搭載した開発用ECU を用いると、連続生産ソフトウェアの適合をきわめて容易に行えるうえ、後に量産ECUを使用して検証を行う際にプラットフォームソフトウェアのドライバを変更する必要がありません。

パラレルおよびシリアルのECUインターフェース

パラレルインターフェース

ECUの不揮発性メモリ(Flash/ROM)内のパラメータ定義データやECUプログラムが格納されている領域は、ETK、FETK、またはXETKに搭載されているRAM(CalRAM)にミラーリングされます。この処理は、マイクロコントローラのデータ・アドレスバス経由でCalRAMにアクセスして行われます。計測およびリアルタイムアプリケーションの場合、ETK / FETK / XETKとマイクロコントローラの間のデータ交換では、メールボックスが中間メモリとして使用され、ECUプログラムからのトリガ信号によりデータが同期されます。開発・適合ツールとの間は、長さが30メートル以内の100Mbit/s(ETK / XETK)または1000Mbit/s(FETK)のEthernetケーブルで接続されます。

シリアルインターフェース

マイクロコントローラに外部データ・アドレスバスがないときは、多くの場合、拡張メモリを持つバリアントのマイクロコントローラを使用してECU開発を行います。テストベンチと車載のどちらのテストでも、ETK、FETK、またはXETKのインターフェースを使用すれば、JTAG、NEXUS、AURORAのような、強力なテスト、デバッグ、またはトレースインターフェースを通じて遠方のマイクロコントローラに容易にアクセスすることができます。アプリケーションでは、シリアルとパラレルの両方のECUインターフェースは同一と見なされ、ECUに依存しないものと見なされます。