ES820 – 高い期待に対応できるドライブレコーダモジュール
ES820モジュールは既存の車両計測設備に容易に統合することができます。INCA PCやラップトップコンピュータに代わって、車両のECU、バス、ネットワーク、センサ、計測器からの信号を収集して記録します。一度設定すると、このモジュールはユーザーやドライバーとやりとりすることなく、接続されているデバイスからのすべてのデータを記録します。ES820ドライブレコーダにはINCAが付属されています。
用途
ES89xシリーズやES5xxシリーズのインターフェースモジュールを使用すると、ETK、XETK、またはFETKインターフェースと複数のLIN、CAN/CAN FDおよびFlexRayバスを経由してECUをドライブレコーダに接続することができます。さらに、ES400シリーズやES600シリーズの計測モジュールを使用すれば、車両環境内のさまざまな信号を記録することができます。ES820モジュールおよび対応ケーブルは車両のパッセンジャーコンパートメント内やトランク内、テストベンチ、および実験室で使用できるように設計されています。
Gigabit Ethernet(ホスト)インターフェースを使用すると、PCを接続して、コンフィギュレーションを設定したり、記録されたデータをコピーしたりすることができます。さらにもう1つのGEインターフェースを使用すると、適合するGigabit Ethernetモジュールとのネットワークを容易に構築することができます。たとえば外付けのES582 CANバスインターフェースモジュールでシステムを拡張するためには、4個のUSB-Aポートを使用することができます。
ES820ドライブレコーダは計測・ECU適合・診断用の標準的なツールであるETAS INCAに対応しています。計測信号の選択、データ収集レートの設定、およびトリガ、通信、診断プロトコルのコンフィギュレーションは、INCAから直接設定されます。
特長
- ECU、車載バス、ネットワーク、センサ、計測器から得られるデータの計測と記録を無人で実行可能
- 交換式メモリモジュールにより、大量のデータをデータサーバーに迅速に転送可能
- INCA基本ソフトウェア互換。ES820で利用できるINCAアドオン: INCA-FLEXRAY、-LIN、Daisy Chain ES4xx / Daisy Chain ES6xx / Daisy Chain ES93xx (デイジーチェーン)、ES9xx、KID、ES5xx、3rd Party Hardware(他社製ハードウェア)、-EIP(別途ライセンスが必要)、-ODX(別途ライセンスが必要)。INCAアドオンの詳細はこちらから。
利点
- テストドライバーによる走行時に測定データを自動記録、適合エンジニアの同乗は不要
- 測定データを指定された場所(データサーバー、Windows共有ファイル、USBメモリモジュール、内部SDDメモリモジュール)に自動アップロード (データサーバーは専用ハードウェアが別途必要)
- データ転送/保存は簡単に行え、煩雑な手動操作が不要
- 各種リモート操作(測定、適合、フラッシュ書き込みなど、専用ハードウェアが別途必要)に対応
- データ送信時のE2E暗号化とES820のハードディスク暗号化による測定データのセキュリティを確保