機能
- プロトタイピング、テスト、適合のためのマルチ入出力モジュール
- 高性能かつ豊富な機能
- 入力16チャンネル:4×温度、8×アナログ、4×デジタル
- 4×センサ電源
- 出力10チャンネル
- 電流計測機能付きハーフブリッジ6チャンネル、デジタル出力による制御
機能範囲
ES930マルチ入出力モジュールは、温度計測入力4チャンネル、アナログ入力8チャンネル、デジタル入力4チャンネルを備えています。出力側にはアナログ4チャンネルとデジタル6チャンネル、電流計測機能付きハーフブリッジスイッチ6個の他、センサ電源が4個あります。すべてのチャンネル設定をチャンネルごとに行うことができます。チャンネル数は、ETASイーサネット・デイジーチェーン構成でいくつかのマルチ入出力モジュールES930をつなぐことによって増やすことができます。他の信号タイプ(ラムダ計測など)は、ETAS ES4xx/ES63x計測モジュールによって簡単に増やすことができます。イーサネットインターフェースを備えているので、プロトタイピング/インターフェースモジュールES910上で生成されるファンクションモデルへの高性能の接続が可能です。
バルブや電気モーターのアプリケーションなどで頻繁に必要になるハーフブリッジがこのモジュールに内蔵されているので、外部信号調整は不要です。電気モーター制御用のフルブリッジ(Hブリッジ)は、この場合、モジュールの2個の同期ハーフブリッジで実現できます。ブラシレス直流モーター(BLDC)を駆動するために、中央揃えの三相のPWM*信号で3個のハーフブリッジを管理することができます。
ハーフブリッジの出力パスで電流を検出すると、その電流を制御変数のダイレクトな結果としてファンクションモデルに戻します。
入力は、あらかじめ定義された等間隔の時間ラスタで、またはイベントトリガモードで管理することができます。イベントトリガモードの場合は、特定のイベントがデジタル入力に起こった時だけ計測値が送信されます。そのようなイベント(たとえば、立ち下がりエッジ)は、このイベントに関連付けられているすべての入力の同期計測をトリガします。ラピッドプロトタイピングモジュールでは、イベントトリガにより入力された信号を使用して、モデルのシーケンシングを外部イベントに容易に同期させることができます。
他のETAS製品との組み合わせ
ES930マルチ入出力モジュールは、ES910プロトタイピング/インターフェースモジュールの機能を拡張することにより、ETAS ASCET、Simulink®、Cコードなどで作成されたファンクションモデルの中から、センサとアクチュエータの制御と分析を直接行えるようにします。ES910/ES920プロトタイピングおよびインターフェースモジュールをES930マルチ入出力モジュールと相互接続することで、ETK, XETK, FETK、FlexRay、CAN、およびLINへのアクセスとすべての電流のアナログ/デジタルI/O信号への同時アクセスが必要なシステム向けに、広範囲の選択肢を提供します。
ETASのINTECRIOとラピッドプロトタイピングソフトウェアASCET-RP、および広く利用されている適合ツールINCAは、ES930マルチ入出力モジュールのすべての機能をサポートしています。
* PWM = パルス幅変調